「アーティフィシャルフラワーってなに? 造花とはちがうの?」 そんな疑問にお答えするページです。
01.アーティフィシャルフラワーとは
結論からいうと、基本的にアーティフィシャルフラワーと造花は同じものです。 artificial「人工的な」+flower「花」の造語で、いわゆる「造花」を英訳した言葉がアーティフィシャルフラワーということになります。 (稀に「アーティシャル」と言い間違えられてしまうこともありますが、語源を知ると覚えやすいですね(^^)) ではなぜ「造花」という言葉を使わないのか? その理由は花のクオリティにあります。
近年、「造花」の質の向上がめざましく、生花に見間違えるような精巧なものが増えました。旧来品と区別するうえでも、「アーティフィシャルフラワー」が一般的な呼び方になってきています。
生花のような美しさやその質の高さから、ウェディング業界、生花店、ディスプレイ、またインテリア業界やハイエンドの店内装飾まで幅広く利用され、その可能性は花業界を超えたものになってきています。
02.MAGIQとは
「MAGIQ」はアーティフィシャルフラワーのブランドの1つ。 マイフラの運営母体である東京堂が、世界で初めて新型造花を生み出した「マジックシルク社」に敬意を表し、「マジックフラワー」と名付け日本での販売を開始したのが原型です。
「MAGIQ」―上質な花のある暮らし
03.アーティフィシャルフラワーの特徴
基本的なつくり
MAGIQのアーティフィシャルフラワーやグリーンたちの中には、葉脈を外したり、リーフをスライドさせるなど、自分好みに仕上げることができるものもあります。 ☆すべての商品ではありませんのでご注意ください。
■葉脈を外す
葉を貼ったり、重ねるときに葉脈が邪魔をするような場合、簡単に外すことができます。 |
■葉をスライドさせる
葉のパーツが差し込み式のものは、上下にスライドさせて自由にデザインすることができます。 |
葉と葉を離す
離してカットすることで別々に使用することができます。 |
葉と葉を近づける
密にすることで根じめなどに使用することができます。 |
■花を引き抜く
アレンジするうえで茎が必要ない場合もありますよね。MAGIQの商品の中には、茎から花を簡単に引き抜くことができるものもあるんです。 花の部分をしっかりと持ち、少し力を込めて茎を引っ張ってください。 ☆抜けない作りの商品もございますのでご注意ください。 |
材 質
基本的に花はポリエステル等の布製が多く、茎(ステム)の部分はポリエチレン製です。さまざまな花の特徴を表現するために、多くの材質が使われ、仕上げが施されています。
■ポリエステル
染色や起毛、熱による型押しなど素材として扱いやすいため、アーティフィシャルフラワーの花弁やリーフに多く使われています。お洋服と同じように、形が崩れてしまったときは、スチーム(湯気)をあててあげると戻ります(あてすぎ注意!) |
■ポリエチレン
アーティフィシャルフラワーの茎に主に使われています。芯にワイヤーを埋め込んで茎を成型することで耐久性に優れるとともに、 比較的曲げ伸ばしができるので自由なデザインが可能です。 |
■ポリウレタン
柔らかいゴムのような質感で、肉厚な質感を表現するのによく使われます。ただし変色しやすいので注意が必要です。 |
■EVA
エチレンビニールアセテート。 柔軟性と弾力性を持った合成樹脂で、さわり心地はややしっとりしています。変色しにくいですが、折り目やシワがつきやすい素材です。 |
■発泡スチロール
汎用性が高く、とても軽い素材なので、実の粒や花芯、つぼみの芯によく使われます。 ワイヤーなども容易に通すことができます。 |
■その他布素材
光沢感を織り込んだ布やオーガンジーなどの異素材を重ねることで華やかさを出すことができます。グリッターやスパンコールが落ちることなく、アクセサリーや食品の近くに安心してお使い頂けます。 |
04.アーティフィシャルフラワーの 整え方・曲げ方・束ね方
整え方
箱詰めされたアーティフィシャルフラワーは、花型が崩れないように花首が曲げられていたり、葉や枝がぎゅっと折りたたまれていたりします。アレンジする前に必ず形を整えましょう。 花首や花びらの形を整え、葉や茎、枝を立体的に広げ、生花のように仕上げます。 アーティフィシャルフラワーで美しいアレンジを作るうえで、生花を観察することもとても大切です。 実際のお花は、花や葉の一枚一枚が太陽に当たるよう、それぞれが重ならないような向きに生えています。 手で一つ一つ触りながら形を整えて、命を吹きかけて生命力を与えると、アーティフィシャルフラワーがいきいきとした表情になっていきますよ。
◎ガーベラなど
◎スプレー状の花
◎花にもワイヤーが入っているもの
曲げ方
ステム(茎)にワイヤーが入っているので、形を整えた後、形状を維持することができます。ステムを生かしたリースなど、しなやかに曲げるコツを覚えましょう。
動画でcheck!
束ね方
花束にはパラレルとスパイラルに束ねる方法がありますが、アーティフィシャルフラワーは、パラレルに束ねてもスパイラルのように花を広げることができます。 花束をまとめる資材に決まりはありませんが、地巻きワイヤーで留め、フラワーテープでテーピングすることが多いです。 初心者の方は結束バンドが手軽でおすすめ。ただし飾る際には、ベースならステムが見えない深さや素材(陶器など)を選ぶ、 ブーケやスワッグなら上からリボンを巻くなど、結束バンドが見えないようにしましょう。
■パラレル ステムを平行に束ね、ワイヤー等で巻き留めます。
細めの地巻きワイヤー2本で二重に巻いて、2~3回ねじり留めます。 フラワーテープを2~3重に巻いて留めます。■スパイラル ステムをらせん状に束ね、ワイヤー等で巻き留めます。
留め方はパラレルと同じです。 |
中心軸となる花材を親指と人差し指で持ちます。ここが花束の結束点(茎が交差する部分)となり、「バインディングポイント」といいます。 バインディングポイントは、すべての茎が一点で交わるようにします。 2本目以降の花材は、常に左手前に重ねていきます。 (※右利きの場合。左利きの場合は右手前に重ねていくことになります) 花材を重ねたら、全体をねじるように少し回転させます。 花材を重ねる→少しねじる、を繰り返して組んでいったらスパイラルブーケの完成!
\詳しくはコチラ/ ベーシックフラワーレッスン基礎編「束ね方」
05.アーティフィシャルフラワーの 使用上の注意
①基本的に防水加工していません 屋外など、水がかかる場所は避けてください。 ②色止め加工していません アクセサリーなどは、洋服やバッグなどに色移りする可能性があります。また、リースやスワッグなど壁面に飾るときも注意が必要です。リーフやリボンを1枚かませる「リボンワーク」などで、アーティフィシャルフラワーが壁に直接当たらないように工夫すると安心です。 ③防炎加工していません キャンドルなど火気の近くに使用することは避けてください。また、高温になる場所は、アーティフィシャルフラワーが溶けたり曲がったり変色したりする原因となるので避けてください。 ④お手入れ ほこり取りなどで軽くなでるくらいのお手入れをしてください。 ⑤耐久年数 保存状況にもよりますが、布製が多いので衣類と同じようにお考えください。 ⑥直射日光は避けてください 直射日光が当たる場所に置くと色褪せの原因になります。
06.アーティフィシャルフラワーの 使用例
07.アーティフィシャルフラワーも サステナブル!
花と葉の生地に100%再生PET由来のポリエステル素材を使用したサスティナシリーズ。 風合いも感触も従来の生地とほぼ同じです。 とろみのあるやさしいホワイトは、シーンも季節も問わず活躍してくれます。