【今月のちょこテク】 Vol.9
第9弾のテーマは「色・形を意識した花合わせ」
布やプラスチック、発泡スチロールなど、さまざまな素材感のものがあるアーティフィシャルフラワー。 飾るのは手軽。でも生花のように透明感がないぶん、実は花合わせが生花よりも難しいんです。 うまく組み合わせるためにはどんなポイントがあるのでしょうか?詳しく解説していきます!
イメージを固め、テイストを統一する
まずはテイストを統一させましょう。ナチュラルにしたいのか、エレガントにしたいのか、モダンにしたいのか…等々、雰囲気によって花材のテイストは変わってくるので、事前にアレンジのイメージをしっかりと固めておくことが大切です。 アーティフィシャルフラワーのテイストにはいくつか種類がありますが、複数のテイストは混ぜないようにします。 今回は、フレッシュで瑞々しいイメージなので、ドライ風の加工がされたものや、くすんだ色合いのものなどは混ぜません。
【完成イメージ】ポイントは「グラデーション」と「バリエーション」
今回のアレンジは一見、とてもシンプル。 白とグリーンで揃えればOKだよね、とあまり深く考えずに花材を選びたくなってしまうところですが、ちょっと待って! シンプルな時ほど、色・サイズをしっかりと意識することが大切です。
色合わせは「グラデーション」
今回は白グリーンのワントーンの色合いなので、段階的に色の明るさを変えて、白~グリーンのグラデーションになるようにしています。 またグリーンは、すずらん→クリスマスローズ→ワイルドローズ→アジアンタムの順で色味が濃くなっています。 使用のワイルドローズのように、グラデーションがついた花材ならさらに色の幅が増え、フレッシュ感が出るのでおすすめです。
形と大きさは「バリエーション」
ひらひらしたクリスマスローズは顔が大きくアイキャッチに、 すずらんはつぶ状で繊細さを出してくれるだけでなく、ライン状なのでアレンジメントの流れを作ってくれます。 立体感のあるスプレー状のワイルドローズは、クリスマスローズとすずらんの中間のサイズで2つのお花のつなぎになり、全体のボリュームを出してくれます。 アジアンタムの細かい葉も、すずらんの面の広い葉とコントラストを出します。
今回の「グラデーション」と「バリエーション」で大きなポイントとなっているのは、絶妙なカラーのワイルドローズの存在。 こちらを色・サイズ共にクリスマスローズに近いものに差し替えてみると…。
いかがでしょうか。 色と形が似ているもの同士だとお互いが引き立たず、なんとなく全体がぼやけている印象に見えますね。 自分で1からアーティフィシャルフラワーを選ぶのも、アレンジメントを作る際の楽しみのひとつ。 基本を抑えて花材をチョイスできるようになると、デザインの幅が広がります。 ぜひ参考にしてみてくださいね。